イロドリ入学式。
4月6日、高校の入学式だった。
いつもなら桜が満開の時期だが、今年は暖かい日が早く来て葉桜になっている。
それでも満開のチューリップが、私たちを出迎えてくれる。
雨が降る直前の曇り空、入学式が行われた。
スーツに白いネクタイの祝いの衣を着た先生方が出迎えてくれる。
女性の華やかな「おめでとうございます。」の声が響き渡る。
体育館に一歩足を踏み入れると、そこには吹奏楽演奏の姿が。
アナウンスの後、定刻になり新入生登場。
昨日練習しただけあって、音楽にのって堂々たる、粛々たる登場だ。
こういったセレモニーは、学生時代は当たり前のようにあったが、今の自分にはもう無い。
だから新鮮である。
式も順調に進み、新入生退場。
新しい担任の先生のもと、一列になって軌道を描きながら付いていく様は美しい。
入学式が終わった後、高校の教室で指導を賜る。
それも新鮮である。
学生時代に戻ったかのような、戻れないような。
子どもと親の高校時代には、少なくとも18年間の隔たりがある。
うちの場合は、何と29年。
担任の先生は、今年還暦らしい、そうは見えない若々しい先生だ。
先生のご指導のもと、高校生活を送るのだなぁ、と30年前の高校生は眩しく思うのだった。