いよいよ高校デビュー。
長い長い冬であった受験生活と、多感な思春期と、親を泣かせる反抗期が終わると、厳かな中学卒業と、晴れやかな高校デビューが訪れる。
高校は、希望の学校でもそうでなくても、まずは大変だった受験という冬から掴み取った、春だ。
全国の親御さんの大変さが、自分も共感できる。
制服を仕立て、ちょっと大人びたブレザーに袖を通す。
そして中学の制服もこれで見納めな、高校への説明会。
親も高校へ行く貴重な機会だ。
自動的にステップがあった小学校、中学校とは違い、高校は自分たちで(行ける範囲で)選び取った場所だ。
ちょっと遠いし、遠いぶん、ちょっと輝く。
高校生活が、人生のなかで一番のんびりするかもしれない。
それだけ中学校生活が厳しかったということだけれども。
説明会が終われば、もう新しい高校の制服を纏って、高校生活の始まりだ。
ちょうどぴったりの仕立てになってしまった制服。高校生活の間でズボンは買い替えをしないといけないかなぁと思いながらも、あと10cmは伸びてほしいと思いつつ。
中学を乗り越え、ちょっぴり逞しくなった子の背中を見送る。
桜のつぼみがふくらんでいる。