人は三千円の使い方で人生が決まるよ、と祖母は言った。 原田ひ香『三千円の使いかた』の冒頭のこの一行を読んだとき、私はカウンターパンチをくらった。 「人生が決まるってどういう意味?」 「言葉どおりの意味だよ。三千円くらいの少額のお金で買うもの、…
感動した東京オリンピックも終わった翌日に、子どものDVDを観た。 高校最後の、定期演奏会のDVDだ。定期演奏会を終えて早や4か月たったので、待ちに待ったDVD。 演奏を見て、わくわくする。なのに。見終わった後、なんとも寂しい気持ちになった。ああ、終わ…
コロナ禍で、ぜんぜん外出ができない。 平凡な日々に、身を委ねるしかない。 そんななかにも、人は喜びを見出す生き物で、様々な楽しいこと、楽しい発見もある。 すべての、このような環境下でも楽しさをくれた友人たちに感謝している。 この、日々を淡々と…
吉岡里帆のラジオを聴いていたら、ゲストが作家さんだった。 深堀隆介さんという。 「この金魚の人って、たしか愛知なんだよね」と家族が言った。 金魚の人、愛知、ということに俄然興味を引く。 深堀さんのウェブサイトを開く。 愛知弥富市の人で愛知県芸大…
建築家が好きだ。 建築の道に、行きたかった。 コンペにも応募したことがある。 でも圧倒的に、思想と思考が足りない。 地球一周しても足りないくらい。 建築家とは、そんな奥の深いものであった。 建築を学んでいた時代、建築家の建造物を見て、楽しんでい…
紅葉の始まる一歩手前、京都へ行ってきた。 今回は同行する友人のリクエストで、南禅寺へ。 そして美術館も加えたかったので、歩いて行ける細見美術館へ、行く。 南禅寺は、その名の通り、禅宗のお寺。 禅宗だからか、湯豆腐が有名。 山を背景にした造りは、…
参議院議員選挙を迎え、まちが選挙で華やかに盛り上がっている。 昨日も大相撲の帰りに、候補者を見かけた。 その候補者が今日の政見放送で映し出され、おお、と思う。 大相撲では力士たちが華やかに、ダイナミックに土俵の上で闘う。 そんな素晴らしい体験…
今、女性誌などで押しも押されぬ人気の琳派。 人気過ぎて、なかなかお目にかかる時も少ない。自由闊達なイメージがする琳派。 そんな琳派が、なんとここ名古屋でも一堂に見られる時があったとは。 ああ、時空を超えて見てみたかった! 平成6年に行われた「…
今年のゴールデンウィークは、平成と令和を過ごして10連休。 半分は仕事で、半分はよく遊んだ。 ゴールデンウィーク、人出が多いので、混んでいるのを避けて、新栄で過ごした日がある。 天気は雨。やや小雨なのが助かった。 ゴールデンウィークは出費が多い…
今年の春は、平成最後の春。 その春に、手術をした。無事に終わったことにホッとしている。思えば出産以来の、“体を張った”出来事。 手術室に入るのも、これが初めてに近い。手術室までは、手術用の服に着替えて、歩いて行った。 時間が読めず、手術の時間を…
テレビの番組で、焼そば専門店にハンガリー人が訪れて、焼そば好きな彼はその美味しさに驚くというくだりがあったが、それを見ていたら何としても行きたくなった。 番組の途中から見たので、そのお店を調べると「真打みかさ」といって高田馬場にあるお店らし…
今日は息子の16回目の誕生日。 16年前、今の時間は陣痛に苦しんでいたなぁ。懐かしい。あれから色々あったもんだ。 昨日トロンボーンを購入した。 誕生日の前日。バースデーイヴを、ニュー・トロンボーンと一緒に過ごした息子。 よかったね。 楽器店を色々見…
展覧会が多い。 豊川で行われた「蜷川実花(にながわみか)」展は、華やかでエネルギッシュな夢世界と、うっすら本質が透き通る現実の狭間を渡り歩いた。 豊田市民芸館の「棟方志功(むなかたしこう)と柳宗悦(やなぎむねよし)」展は、仏教をモチーフとし…
子どもが吹奏楽部に入ると直面するのが、楽器を買い与えるか、そうでないかということだろう。 我が家もトロンボーン、買い与えるかそうでないかに直面した。 買ってあげる余裕はないので、立て替えで、子どもが将来バイトして月一万円ずつ返すというのはど…
今回は「ボヘミアン・ラプソディ」について書きます。 ネタバレが多々ありますので、映画を観るご予定の方は、映画を観た後にどうぞ覗いてください。というか、すっっごい良かった!ので、ぜひ劇場で体感してほしいです!以下、感想~映画「ボヘミアン・ラプ…
石垣だけ残されている城(城跡)にも注目が集まっているらしい。 「半分、青い。」で城下町がロケ地になった岩村城や、天空の城で知られる竹田城など。 算木積みなど美しさももちろんだが、きっと歴史好きな人には、当時の景観が、その眼に映っているんだろ…
あんなに夢中になった朝ドラは、あっただろうか、いやない。というくらいに夢中になった朝ドラ「半分、青い。」。今は新しい朝ドラ「まんぷく」を楽しんでいるが、一時期はロスを心配していたほど、生活が、半分、青くなったのである。ふぎょぎょ。朝ドラを…
陶芸というと私たちには身近なもののように感じるが、実は陶芸という言葉は、陶芸家一人がすべての陶芸の仕事をこなして、初めて陶芸というらしい。それまでは図案、作陶、釉薬など、分業制だったらしい。へぇ、知らなかった。だから陶芸家なんて言葉が生ま…
モネは庭づくりを愛したという。庭づくりを、絵を描くキャンバスのように造りあげていたらしい。庭づくりが上手なひとは、審美眼があるというか、絵心がある人が多いような気がする。 モネも、そういった庭づくりを楽しむという一面があったなんて、嬉しくな…
「やっぱり最近モネが改めて良いと思うんだよね。」と言っていたら、名古屋市美術館でモネ展が開催された。 ラッキー。とはいえ国内のモネを集めたものになるのだが、日本あらゆる所にモネがあるんだな、と感心する。さすが、モネ。 日本人はモネが好きなん…
NOKKOのPremium Symphonic Concert に行ってきた。オーケストラをバックにNOKKOが歌い上げるというコンサートで、これが素晴らしかったの、なんのって!始めはフレンズをボーカル無しでオケが奏でる。そしてNOKKO登場。 白の衣装に身を包んだ彼女は、軽やか…
テレビで本屋さんの特集をしていて、ショッキングなことを知った。本屋さんの店頭に並んでいる期間は、ベストセラーを除いては有限であり、返却された本は、そのまま何とスクラップされてしまうという。多くの知と努力の結晶の本が、スクラップされてしまう…
日泰寺がある覚王山には、毎年春に春祭りが行われる。 参道沿いにさまざまなマーケットが出店されるのだが、アートのまち覚王山だけあって、個性的なお店も多い。今年の春祭りは4月8日、花祭り(潅仏会(かんぶつえ))と同じ日に開催されたこともあって、…
4月6日、高校の入学式だった。いつもなら桜が満開の時期だが、今年は暖かい日が早く来て葉桜になっている。それでも満開のチューリップが、私たちを出迎えてくれる。雨が降る直前の曇り空、入学式が行われた。スーツに白いネクタイの祝いの衣を着た先生方…
長い長い冬であった受験生活と、多感な思春期と、親を泣かせる反抗期が終わると、厳かな中学卒業と、晴れやかな高校デビューが訪れる。高校は、希望の学校でもそうでなくても、まずは大変だった受験という冬から掴み取った、春だ。全国の親御さんの大変さが…
一見とっつきにくいが、付き合ってみると深いところまで心に届く。自分にとって、クラシックミュージックとはそんな存在感だ。数々の巨匠が残した様々な曲を、現代の名手が音楽として織り成していく。 歴史を超えた贅沢な空間である。春色の日差しに誘われて…
オリンピックで熱い冬になった。毎回思うのだが、オリンピックは最高だ!真冬に行われる冬季五輪が終われば、すっかり暖かい日差しが地上に届く。 そう、もうすぐ春なのだ。今回の冬季五輪では、金メダル4個、銀メダル5個、銅メダル4個の合計13個ものメ…
羽生君、宇野君の晴れやかなる金銀ワンツーフィニッシュと、小平さんのスピードスケート女子史上初の金メダルで、ただいまメダルが金2個、銀5個、銅3個と、長野五輪にタイの平昌五輪。これって凄いことじゃないの⁉しかもバランスが良い。フィギュアスケー…
連日、素晴らしい試合を魅せてもらっている。 そう、オリンピックだ。 興奮が止まらない。この舞台に立てるだけでも、入賞するだけでも充分に素晴らしいが、やはりメダル。これ程、選手の功績に応えるものはないだろう。メダリストになった選手は誇らしげだ…
以前、英語の見出しでPyeongchangとでていて、新種の単語かと思って調べたら、ピョンチャン、平昌のことだった。韓国語はンの響がどことなく特徴的だが、英語だとngになるのがリズミカル。というわけで平昌五輪が開幕した。今回は北朝鮮との関係も注目されて…