琳派!in名古屋
人気過ぎて、なかなかお目にかかる時も少ない。自由闊達なイメージがする琳派。
そんな琳派が、なんとここ名古屋でも一堂に見られる時があったとは。
ああ、時空を超えて見てみたかった!
平成6年に行われた「特別展 琳派」。
俵屋宗達(たわらやそうたつ)、尾形光琳(おがたこうりん)、酒井抱一(さかいほういつ)、鈴木其一(すずききいつ)などのスター選手の作品が一堂に集まったとは!
しかも面白いことに、受け継がれた画題を集めている。
宗達、光琳、抱一は、それぞれ約百年間を隔てており、同時代に刺激しあったわけではないことを思うと、同じ画題を、時を経て受け継いでいることが興味深い。
其一の朝顔や、抱一の菖蒲の、植物画も見事。
個人的には、日本画は、どれも素晴らしく、狩野派も、琳派も、素敵に思う。
琳派の魅力は何かと言われればよく知らないのでわからないが、ひとつには華やかさ、ひとつには自由さ、ひとつには血縁や師弟関係を超えて受け継がれていくロマンかもしれない。
日本画は、かくも華やかなりけり。
それを体現しているのが琳派かもしれない。
琳派人気で、もうこのような展覧会は名古屋では実現不可能ではないかと思うぶん、琳派が一堂に集まった展覧会があったとは、誇らしい気もする。