クラシック、春の奏で。
一見とっつきにくいが、付き合ってみると深いところまで心に届く。
自分にとって、クラシックミュージックとはそんな存在感だ。
数々の巨匠が残した様々な曲を、現代の名手が音楽として織り成していく。
歴史を超えた贅沢な空間である。
春色の日差しに誘われて、春らしいコンサートに行ってきた。
宗次ホールで行われた、オーボエとハープのコンサートだ。
いきなりG線上のアリアで始まり、泣かせてくれる。
クラシックに詳しくないのであまり知っている曲が多くないのだが、このG線上のアリアはバッハらしい美しい曲で、オーボエで聴くとまた優美で素敵だった。
いつ息継ぎしてるの⁉とビックリするくらい音が長く続く。
ほか知っている曲はあまりなかったが、モーツァルト、バッハ、フォーレ、シューマン、プーランクと有名な作曲家が続き、まるで時代を超えて華やかな競演をしているかのよう。
なかでも印象に残ったのが、マスネ タイスの瞑想曲と、アンコールでもやったヘンデルの私を泣かせてください だ。
聴いた翌日にも音楽が体のなかに残っている。
オーボエとハープの音色は実に春らしくて優しくていい。
クラシックは、自分にとっては、知らない曲が多くて一見とっつきにくいが、終わった後に深く深く心に届くのもクラシックの魅力である。