かわいい思春期。
思春期は地獄のようでもあるけれど、一種の通過儀礼でもあり、それを越すと天国のようでもある。
そんな格言があったら、同意したい。
中学二年の頃に、我が家にも思春期や反抗期がやってきた。
そうなると色々大変だが、複雑な大人になるにあたっての、色んな感情の渦が、子どもというピュアな魂を取り巻くかのようだ。
まず、母親から離れる。
これは痛かった。
他にもまぁ色々あるのだが、ひとつには中学にあがり、勉強という定規で図られるようになるのも、思春期や反抗期の理由としてあったように思う。
広大な夢から、現実の壁へ。
乗り越える子もいれば、越えられない壁もある。
でも、でもでも。
やがては落ち着く。
不思議と、今まで空を覆っていた分厚い雲から光が差し込むように、思春期が落ち着いてくる。
見ると、子どものピュアな魂に、ちょっとだけ大人というコーティングが施されている。
まだ思春期の過程だが、こうやって大人コーティングがちょっとずつ厚くなって、クッションのような働きをするのかもしれない。
きたるべき社会参加に備えて。
思春期は、まだまだかわいいのだ。